- 機能紹介
DMARC（Domain-based Message Authentication, Reporting and Conformance、ディーマーク）は、電子メールの認証プロトコルで、ドメイン所有者が自分のドメインから送信されるメールのセキュリティを強化するために使用されます。法人ドメインに DMARC レコードを設定すると、他人が法人ドメインを偽装してなりすましやメール改ざんなどを行うことを防ぐことができるほか、DMARC レポートを通じて法人ドメインが悪用されていないかを把握することもできます。
DMARC の基本的な仕組みとして、受信者が法人ドメインから送信されたメールを受信すると、DMARC 認証が行われ、認証に失敗した場合、DMARC レコード値が設定されたメールアカウントにレポートが送信されます。DMARC について詳しく知りたい場合、dmarc.org（外部サイト）で確認してください。
この記事では、法人ドメインに DMARC レコードを設定する方法について紹介します。
- 操作手順
法人ドメインから送信されたメールが誤って受信者の迷惑メールフォルダに振り分けられることを避けるために、DMARC を設定する前に、SPF（Sender Policy Framework、送信者の IP アドレスを利用した送信ドメイン認証）が正しく設定されているかを確認してください。SPF の設定に関する具体的な情報は、管理者｜DNS 設定を行うと管理者｜SPF レコードの書き方の紹介を参照してください。
- 法人のドメインホスト（通常はドメイン名の販売元）にログインします。
- ドメインの DNS TXT レコードを更新する画面にアクセスします。TXT レコードを追加する方法については、販売元のヘルプ記事を参照してください。
- TXT レコードを追加し、以下の項目を設定します。
- ホストレコード：_dmarc
- レコードタイプ：TXT
- レコード値：v=DMARC1; p=quarantine; pct=100; ruf=mailto:admin@example.com; rua=mailto:admin@example.com
- 上記のうち、admin@example.com は DMARC レポートメールを受信するために使用されます。なお、admin@example.com は例示であり、メールを正常に送受信できるメールアドレスに置き換える必要があります。レポートを確実に受け取ることができるように、専用のメールアドレスを使うことをおすすめします。
- レコードを設定する際のパラメーターは下表の通りです。
- DMARC をはじめて設定する場合、p 値を none に設定し、定期的に（7 日間から 30 日間を推奨）設定の適用状況を監視し、法人ドメインからのメール送信に問題がないかを確認することをおすすめします。
- DMARC レポートを通じて設定の適用状況を確認後、pct パラメーターを使用して、DMARC ポリシーを段階的に適用することをおすすめします。具体的な pct パラメーターは、法人の実際の状況に基づいて決定してください。例えば、人数規模が小さい法人は 10% から、規模が大きい法人は 1% から始めることができます。
- 変更を保存します。
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