さまざまなモノやサービスは、所有するのではなく、共有する「シェアリングエコノミー」の考え方が広まっている。自動車についても同じ。「ライドシェア」と呼ばれる、自動車を相乗りするサービスが世界中で普及しています。
日本でも、一般ドライバーが自家用車を使って有償で利用客を運ぶことが、2024年に「自家用車活用事業(日本版ライドシェア)」として制度化され、4月1日から限定的に解禁となりました。新たな移動手段として、自治体や交通事業者から注目を集めています。
そこで今回は、ライドシェアとは何なのか、そのメリット・デメリット、そして日本版ライドシェアの特徴や現状を詳しく解説します。
企業がライドシェア事業に新規参入するためのポイントもご紹介しますので、ライドシェア事業に興味がある方は、ぜひ最後までお読みください。
ライドシェア(rideshare)は、その名の通り「Ride(乗る)」を「Share(共有)」することで、直訳で言うと、「乗り合い」または「相乗り」になります。
ウィキペディアでは、「ウェブサイトやモバイルアプリを介し、専用の貸切車両を運転する運転手と乗客をマッチングさせるサービスとなり、タクシーとは異なり、路上から合法的に呼び止めることが出来ない車両である」と説明されていますが、ライドシェアの種類別の説明から、どういうサービスなのかを見ていきましょう。
ライドシェアの種類
海外から始まったライドシェアは、3種類に分けることができます。
カープール型
TCNサービス型
タクシー「相乗りサービス」
それぞれの説明は下表をご覧ください。
日本版ライドシェアはどちらかと言うと「TCNサービス型」に近いが、後述のように、独自の仕組みを持っています。
カーシェアリングとの違い
ライドシェアと似た言葉として、「カーシェアリング」があります。
カーシェアリングとは、自動車の貸し出しが目的で、自動車を利用したい人と自動車を貸し出したい人をマッチングさせるサービスのこと。
対してライドシェアは、ドライバーと乗車したい人をマッチングさせるため、異なるサービスだと言えます。
ライドシェアのメリット
ドライバーや利用客にとって、ライドシェアの主なメリットは、以下の3つです。
自家用車を運転するだけで収入が得られる
利便性が上がる
移動中のコミュニケーションを楽しめる
それぞれについて解説します。
自家用車を運転するだけで収入が得られる
TCNサービス型のライドシェアの場合、自分の自家用車を運転するだけで収入が得られるメリットがあります。
会社員であっても、休日や夜など、空いている時間だけ副業としてライドシェアをする方法もとれるでしょう。
アメリカでは、ニーズに応じて価格設定が変動するようになっており、本業として活動している人もいるようです。
利便性が上がる
ライドシェアは、地域に住む人や観光客などにとって利便性が上がるというメリットもあります。
とくに東京都や京都府市内などの都市部や観光地では、タクシーが不足することも少なくありません。そうなると、地域に住む人や観光客にとって不便だと言えるでしょう。
そこで、ライドシェアを普及させる必要が出てきました。スムーズにタクシーを見つけられるようになると便利だと感じるはずです。
また、公共交通インフラがあまり発展していないような地域でも、ライドシェアが積極的に利用されています。電車やバスがなくても、ライドシェアによって、長距離の移動を実現します。
移動中のコミュニケーションを楽しめる
相乗りするため、移動中のコミュニケーションを楽しめるメリットもあります。
たとえば、頻繁にライドシェアを利用する人同士で顔見知りになり、話が盛り上がることもあるでしょう。
ほかにも「いつもライドシェアを利用しているあの人を最近見かけないな」などと気付くことができ、同じ地域に住む人の様子をうかがう良い機会にもなり得るでしょう。
ライドシェアのメリット
ライドシェアの主なメリットは、以下の4つです。
低料金で目的地に着ける
自家用車を運転するだけで収入が得られる
利便性が上がる
移動中のコミュニケーションを楽しめる
それぞれについて解説します。
低料金で目的地に着ける
ライドシェアの利用客にとっての大きなメリットとして、低料金で目的地に着くことができる利便性の高さが挙げられます。相乗りするため、ほかの乗客と費用を分担することができます。
自家用車を運転するだけで収入が得られる
TCNサービス型のライドシェアの場合、自分の自家用車を運転するだけで収入が得られるメリットがあります。
会社員であっても、休日や夜など、空いている時間だけ副業としてライドシェアをする方法もとれるでしょう。
アメリカでは、ニーズに応じて価格設定が変動するようになっており、本業として活動している人もいるようです。
利便性が上がる
ライドシェアは、地域に住む人や観光客などにとって利便性が上がるというメリットもあります。
とくに東京都や京都府市内などの都市部や観光地では、タクシーが不足することも少なくありません。そうなると、地域に住む人や観光客にとって不便だと言えるでしょう。
そこで、ライドシェアを普及させる必要が出てきました。スムーズにタクシーを見つけられるようになると便利だと感じるはずです。
また、公共交通インフラがあまり発展していないような地域でも、ライドシェアが積極的に利用されています。電車やバスがなくても、ライドシェアによって、長距離の移動を実現します。
移動中のコミュニケーションを楽しめる
相乗りするため、移動中のコミュニケーションを楽しめるメリットもあります。
たとえば、頻繁にライドシェアを利用する人同士で顔見知りになり、話が盛り上がることもあるでしょう。
ほかにも「いつもライドシェアを利用しているあの人を最近見かけないな」などと気付くことができ、同じ地域に住む人の様子をうかがう良い機会にもなり得るでしょう。
ライドシェアのデメリット
続いて、ライドシェアのデメリットについて解説します。ポイントは以下の2つです。
安全面の不安がある
事故が発生したときに補償を受けられないケースもある
それぞれについてご紹介します。
安全面の不安がある
もっとも懸念されているのが、安全面。
ライドシェアでは、一般ドライバーも運転しますが、運転テクニックには差があるもの。タクシードライバーやトラックドライバーのように専門的な知識がないことも考えられるため、安全面が不安視されています。
交通事故が発生したときに補償を受けられないケースもある
また、交通事故が発生したときに補償を受けられないケースもあるというデメリットも挙げられます。
タクシーに乗車しているときに交通事故が発生した場合なら、タクシー会社が加入している保険から補償を受けられます。しかし、ライドシェアの場合、ドライバー個人が加入している保険から補償を受けるのが一般的です。そのため、保険の契約内容によっては補償を受けられないケースもあります。
万が一、交通事故が発生した場合、補償についてトラブルになることも考えられます。
日本版ライドシェアの特徴や現状
ここまで、海外発のライドシェアの概念やメリット・デメリットについてご紹介しました。
さてここから、日本版ライドシェアの特徴や現状を解説します。
海外と比べて、日本版ライドシェアは独自の仕組みを持っています、その特徴はおもに以下の6つです。
運行主体がタクシー事業者
地域および時間帯に制限がある
支払いはキャッシュレス
ドライバーになるための条件がある
ライドシェアを示す専用表示がある
利用客と荷物を一緒に運んでもよい
それぞれについて詳しく説明します。
運行主体がタクシー事業者
まず、プラットフォーム事業者または個人が主体となる海外と比べて、日本では、国土交通省の認可を受けたタクシー事業者だけがライドシェアを運行できます。
日本版ライドシェアの大きな特徴の一つと言えるでしょう。
タクシー会社の運転者不足を補うという位置づけから、ライドシェアを運行するタクシー事業者は、通常のタクシーと同じ水準のサービスを提供することが求められる。そして、ドライバーの審査・採用・研修、保険加入、運行管理などを担う
意向のある事業者が地域の運輸局に申請する仕組み(許可申請書)となっているが、国土交通省の公開情報によれば、2024年11月末時点で、全国の大都市部(12地域)におけるライドシェア事業者数は418社で、4月のデータ(56社認可、24社審査中)より大きく伸びています。
来たる2025年には、大阪・関西万博の開催などにより、インバウンド(訪日外国人観光客)の増加が見込まれている。これを背景に、バス・鉄道事業者を対象に参入要件を緩和する動きも出ている。ただし、2024年12月時点では、日本でライドシェアを運行できるのは、タクシー事業者に限定されます。
地域および時間帯に制限がある
2024年12月時点で、日本版ライドシェアは、認められている地域や時間帯には制限があります。
4月当初は、以下の大都市部(4地域)のみが対象でした。
東京都:23区、東京都武蔵野市、三鷹市
神奈川県:横浜市、川崎市、横須賀市など
愛知県:名古屋市、瀬戸市、日進市など
京都府:京都市、宇治市、長岡京市など
5月以降は、札幌市や仙台市、大阪市など、徐々に認可地域が広がり、2024年12月時点では、全都道府県で各1か所以上導入されていると言われています。認可地域が随時更新されるので、国土交通省のページで常に最新情報を得るようにしましょう。
一方で、運行できる時間帯について、地域ごとにタクシーが不足する時間帯のみ運行が認められています。たとえば、東京都の場合は、以下の時間帯のみ運行可能です。
月~金曜日の7時~10時台
金~土曜日の16時~19時台
土曜日の0時~4時台
日曜日の10時~13時台
さらに、ドライバーの活動は週に1〜5日勤務、勤務時間は1日4時間、週20時間未満に定められています。
支払いはキャッシュレス
日本版ライドシェアの支払いは、原則としてキャッシュレスのみ。
「GO」や「S-RIDE」などのスマートフォンアプリを使い、乗車地や乗車時間などの条件が、ライドシェアのドライバーと利用客の間でマッチングした場合、乗車地に迎えにくるという形になっています。
2024年12月時点では、走行中のタクシーに手を挙げて停まってもらうような乗客方法はできません。
料金は、原則として通常のタクシーと同額。ライドシェアは料金メーターがない自家用車を利用するため、利用客がスマートフォンのアプリで乗車地と目的地を入力すれば、乗車前に運賃が決まって、キャッシュレスで支払う仕組みとなっています。
ドライバーになるための条件がある
ドライバーになるための条件は、普通免許である第一種運転免許を保有していること。さらに、過去2年間無事故・免許停止などの行政処分がない必要があります。
2024年12月時点では、国土交通省からライドシェア事業者に認定されたタクシー会社がドライバーを採用する形式がとられています。
ライドシェアを示す専用表示がある
ライドシェア事業をおこなっている自動車とそうでない自動車を見分けるため、ライドシェア事業をおこなう際は、自動車の外部にステッカーを貼ったり、表示灯を設置する必要があります。
また、タクシー会社は運転免許証の有効期限や作成年月日が記載された運転者証明をライドシェアドライバーに対して発行します。ライドシェアドライバーは、運行中必ずその証明書を携帯しなければいけません。
利用客と荷物を一緒に運んでもよい
原則として、ライドシェア事業者が国土交通省から貨物自動車運送事業の許可を取得している場合、乗客と一緒に大きな荷物を運ぶことができます。
軽トラックなど、荷台のある自動車をライドシェア事業に利用することも認められています。
ライドシェア事業者に求められる対応
安心・安全なライドシェア実現のために Lark を使おう
管理するドライバーの人数が多いほど、アルコールチェックや点呼記録などのデータを効率的に管理することが重要です。
しかし、紙で記録されたデータを、人間の目で確認し続けるのは人件費が多くかかりすぎるだけではなく、見誤る不安要素もあります。そこで導入したいのが、管理ツール。
まず、ライドシェアの運行に欠かせない自動点呼機器について、国土交通省によって機器認定制度が創設されている。2024年12月時点で、合計14の機器が認定を受けている。
認定済みの製品のうち、Lark 自動点呼(JG24-009)は、スマートフォンを用いて、点呼業務をスムーズに実施できる製品です。運転者は、免許証の確認、本人認証(顔認証)、アルコール濃度チェック、体温チェックの順に行い、点呼を完了すれば、点呼の結果が自動でクラウドで保存されます。
以下は、Lark 自動点呼でできることです。
免許証の確認:免許証をかざすだけで、免許証情報を読み取り可能
生体認証:スマートフォンの顔認証機能でドライバーの本人確認を実施可能
アルコールチェック:外部のアルコール検査装置をBluetoothで接続できる
体温測定:点呼システムで体温情報を一元管理できる
点呼情報管理:エンジンオイルの量など、常に点検しておきたい項目をデジタルで管理可能
また、自動点呼に特化した製品と比べて、Lark という製品は、チャットをはじめ、カレンダー、ビデオ会議、タスク管理、表計算、文書作成など、業務上必要な機能を1つのアプリに集約している「スーパーアプリ」です。用途別に複数のツールを購入・運用する費用や管理コストを大幅に削減できるのが特徴です。
自動点呼を含む Lark の諸機能は、個別で使用することも、組み合わせて使うこともできます。例えば、「自動点呼」と「チャット」を連携させることで、点呼の結果をメッセージで即座に共有できます。また、「自動点呼」とスプレッドシート機能を併用することで、従来の紙ベースの点呼記録をデジタル化でき、運行管理者の労働時間も削減できるでしょう。
三和交通や山口第一交通、沖東交通グループ、株式会社未来都、互信ホールディングス株式会社など、多くの企業が導入済みです。興味のある方はぜひ下記リンクよりご確認ください。