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東急株式会社:社員をエンパワーメント - コラボレーション文化の基礎を作る
創業100年を迎えた東急株式会社は、デジタル活用をきっかけに社内や社外で情報を共有、議論、編集するというコラボレーションの基礎を作り始めました。柔軟性が高くカスタマイズ可能なLarkを活用することで、個々のメンバーが業務を向上させる意欲も生まれています。
デジタル推進部門Urban Hacks シニアプロダクトマネージャー田中志樹様、 デジタルプラットフォーム イ・ショウ様
会社紹介
2022 年に創業 100 年を迎えた東急株式会社は、沿線を中心とした『まちづくり』の会社として、様々な環境変化を先取りし、新たな価値をお客さまに提供することで、成長を続けてきました。東急沿線には約 550 万人が暮らし、鉄道乗降客数は年間約 10 億人、グループ会社は 200 社以上に達し、交通・不動産を軸に、生活サービス、ホテル等多様な事業を展開しています。創業100周年という節目を迎え、次の100年を沿線のお客様とのどのように向き合っていくか考える時期でもありました。『まちづくり』の会社として、お客様とのリアルの接点は多いのですが、今後デジタルの分野ではまだ伸びしろがあり、デジタル活用をより一層進化させたいという思いの中、2021年7月にはデジタル化を推進する新組織「URBAN HACKS」や関連部署が立ち上がり、まちづくりにおけるDXを推進しています。
目的
情報共有とコミュニケーションをフラットにする
導入前と導入後の状況をお聞かせください
大手のSaaSツールが全社導入されており、デジタルプラットフォームの部署内では他社ツールとLarkを併用しています。Larkの使い方は、主にWikiとその中にあるドキュメント機能、Base、承認といったものが中心です。
WikiのDocs 機能
田中様: 私たちは主にWikiの中にあるDocs(ドキュメント機能)を使っています。以前は会議のためにプレゼンテーションを作るという時間のかかる習慣を持つ部署もあったのですが、Docsであれば、パッと立ち上げて使えますし、ミーティングに本来必要な議事録やノートの共有が素早くできるようになりました。以前は会議のためにプレゼンテーションを作って、若手が会議のノートを取って、後日議事録が送られてきてという部署もあったのですが、それがドキュメントを使って、全員で書いていくという風に変わりました。私たちはDXを推進する立場なのですが、ツールやデジタルに慣れていない者でも、Larkのドキュメントであれば何の抵抗感もなく自分自身でドキュメントを更新するようになったのは現象としては面白いなと思っています。
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どのような効果が見られましたか?
田中様:例えばDocsにしたことで時間がどれだけ削減できたかというところよりも、どれだけ意識が変わったかが重要な変化だと思っています。例えば今まではメールに資料を添付して送り、後でみんなで編集する習慣がなかったのですが、みんなが共同編集できるドキュメントの形にしたことによって、フラットに最新の情報を共有して、常にみんなが同じものを見ながら議論していく、そういった変化が少しずつ起こりました。例えば今まで若手が部長や課長に報告事項を聞いて回ってそれを一つのアジェンダに集約して、という作業をしていたところを、会議の参加者がそれぞれ自身で書いていくという行動の変化が起こりました。組織がフラットにコラボレーションに向かっていく第一歩につながったというのが一番大きな成果です。
プロジェクト管理
イ様:私のチームは経理などあらゆる業務がありまして、その中でも社内マニュアルの制作や管理といった仕事が多く、その管理をWikiの中のDocsで行なっています。ただのWiki機能であれば他のサービスでもあるのですが、Docsの中にボードやテーブルを埋め込むことができるのでとても助かっています。
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よく使用している機能はBaseで、普段処理する案件や締結した契約を一覧化しています。便利なのは、タスクの期日や契約が切れるタイミングで通知がくるように自動化できるところです。通知を自動化することで処理漏れを防ぐことができて非常に助かっています。
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簡単に聞こえますが、他のツールではなかなかできないことです。他社のツールでは様々な機能が備わっているのですが、データ間の連動や自動化は難易度が高く、初心者にはかなり使いづらいです。一方でLarkは初心者でも簡単に自動化のフローを組めたり、タスク化して通知を飛ばしたりと、非常に使いやすく感じています。
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承認
田中様:Larkの承認は、部署内の経費精算に使っています。社内の公式な承認フローのシステムは別に存在しますが、そういったものとは別に、簡単に使える承認フローとしてLarkを利用しています。例えば3000円くらいの文房具一つにしても、課長にいちいちメールを送って、承認を取るのは面倒です。Larkの承認を利用すれば、部長や課長など承認しなければならない人のところに通知が行きますし、ワンクリックで承認して貰えばその足跡も残りますし、関係するメンバーにも通知がいきます。そういった簡単さ、便利さがすごくいいなと思っています。会社の会計システムとつながっている正式な承認フローは別にあるのですが、自分達の普段の業務を少し効率化するために、自分達の手で作れるワークフローというところがポイントですね。
サービスの選定について重視されていた点をお聞かせください。
田中様 他社製品と比較した際、コスト面が優れていたという点は大きいです。オンラインホワイトボード、議事録、ビデオ会議ツールなど一つずつ導入していくと、結局積み上がってコストが大きくなりがちです。専用ツールはできることが多いですが、普通の社員はそこまでの多機能は本当は求めていない場合が多いです。様々なツールを併用することで、インターフェイスに馴染めないという場合もあります。一方でLarkは一つのプロダクトの中でおおよそやりたいことはできますし、パソコンのスペックに強く依存することもありません。そのバランスの良さが割と部署内でも受け入れられている理由になっていると思います。
最後に御社の今後の展望をお聞かせください。
田中様:DXというのは何か新しくシステムを作るとか、システムを導入するということがDXではないと思います。その視点に立った時に、組織のDXの前には人のDXということがとても大切で、一人ひとりの従業員が意識を変えていくということが必要だと感じています。高度なデジタルのスキルを身につける、デジタル的に考えるということではなく、まず一歩として情報共有をフラットにする、情報共有をオープンにする、もしくはフラットなコミュニケーションを心がけるなど、そういったカルチャーや、風土作りがとても大切だと思っています。弊社では社内に向けてDXを進めていくための計画書を出していますが、その最後にDXマインドという、DXを進めていくためのマインドを列挙したものがあります。ただ、DXマインドを持とうと言ったところで、結局メールの添付ファイルを送り、プレゼンを使って会議をしていたら、やはり変わらないと思います。Larkというコラボレーションしやすいツールを使うことによって、業務のやり方を変えていきながら、従業員の考え方や、仕事の取り組み方の変化に繋がっていくと良いと考えています。デジタルツールをうまく活用しながら、東急沿線のDXを進めていきたいですね。
イ様: 業務改善のために自分でツールを設計していこうということが、既存のツールだとハードルが高いと感じていました。Larkを導入したことを一つのきっかけとして、自分で業務改善することの成功体験を広げていけることができているのではないかと思っています。自分で何も作れないと、とりあえず外部のツールを導入しようというマインドになりがちですが、Larkのようにカスタマイズしやすいツールを導入することによって、やはり自分達自身で業務の最適化を図れますので、そこは今後も引き続きトライアルしていきたいと思っています。